アザに対するレーザー治療では、通常カサブタ程度のものが約ム週間ほど残りますので、治療された部位には軟膏を塗ったガーゼがあてられます。
また、脱毛レーザーのように治療の直後でも皮膚の表面にこれといった変化が起きないものもあります。
ただ、同じレーザーでも使用法などによって多少の腫れを伴ったり、赤味が生じる場合もあります。
ここでは代表的な症例を挙げながらレーザー治療の効果を説明します。
太田母斑は顔面に生ずる黒褐色のアザの代表的な例です。
出生時に認められることもありますが、多くは七〜八歳で山現し、だんだんと色が濃くなり続けるのが特徴で、治療しないかぎり生鉦にわたって残ります。
主な発生部位は頬ならびに上トのまぶたで、ときに側頭部や頭部にわたって認められることもあります。
また、これらの部位に小さく存在していることも珍しくありません。
従来、大目付戊はドライアイス療法、もしくはクライオサージャリ一といって、いわば冷凍療法のような形で治療されてきたものですが、私が一九九〇年に日本で最初に導入したQスイッチルビーレーザーは、太田母斑の治療に革命的な変化をもたらしました。
この方法ならば、皮膚の表面に傷痕を残すことなく太出母戌を消し去ることができます。
治療は約二一カ月間隔で囲国ほど行います。
一回の治療のダウンタイムは一週間ほどで、回ごとに太目母戊が小さくうすくなることを実感できると思います。
ポートワインステインとも呼ばれている赤アサ(揖ページ)は、原則として日生時から認められ、身体のあらゆる部位に生じます。
幼少時には赤というよりむしろ薄いピンクがかった色調をしており、お風日に入った直後など血流速度が上がったときに鮮紅色になります。
小学生から中学生ごろになると赤アサの部位はいくぶん隆起を始め、色は多少黒ずんできます。
とくに濃い時期は、どす黒い色に変化することも珍しくありません。
さらに五〇代、六〇代ともなるとその表面はかなりデコボコになり、一部は潰瘍を形成して出血することもまれではありません。
赤アサに対する治療は、ダイレーザーを使用します。
頭部や顔面のものならば互〜合もあります。
ただ、このような例でも何もしなかったアザに比べれば、その後の変化をかなり軽微にできると考えられていますので、一年に一回ほどの経過観察を行いながら、少しずつでも治療を続けていくことをおすすめします。
日本人ならば、うまれたときに仙骨の部位に蒙古斑があるのがふつうです。
しかし、この斑が別の場所に現れると問題になります。
これが異所性蒙古腹です。
この治療にもQスイッチルビーレーザーが使用されます。
この樺類のアザのなかでとくに問題となるのは獣毛性母鉦と呼ばれるもので、大きなアザに真っ黒な剛毛をともなうことがあります。
小さなアザならばティッシュエキスパンダー法で切除したり、部位によっては植皮による治療が優先されますが、大きなものになるとレーザー以外には治療の方法がみつかっていません。
このようなアザに対してはエルビウムレ一ザ一を使って表面の擦過を行った後に、QスイッチルビーレーザーもしくはQスイッチアレキサンドライトレーザーで治療していきます。
この種のアザで小さなものは比較的容易に治療できますが、巨大なものになると簡単にはいきません。
おそらく幼少時から十数回にわたる治療を計一曲し、少しずつなおしていく以外に方法はないでしょう。
従来、脱毛は特殊に製作された電気針を使って行うことが一般的でした。
いまでもある種の剛毛については、この方法が採用されることもありますハノしかし、経験のある人ならばよくわかると思いますが、この針脱毛は一度の施術で長時間を費やさなければならず、それを何度も繰り返さなければなりませんし、しかもかなりの痛みをともないます。
一方、レーザーによる脱毛は非接触型であり、術後、その日のうちにシャワーを浴びることもでき、ムダ毛に対する処置にはよい方法です。
ただし、毛には生えかわり(毛周期)があるので、いま生えている毛を処理しても、次に生えてくる毛は残っていることになります。
こうしたやっかいな問題があるため、レーザー脱毛法でも二回の治療で目的を達成することは難しいといえます。
しかし、数回のレーザー脱毛によって生えてくる毛が細くなったり、あるいはむだ毛の処理が必要ないほどまで毛の量が減ることはあるので、むだ毛の処理法としてよい選択肢の一つであると思います。
対象となる毛は足や腕に生えている異常毛、毛膿炎をともなう非常に濃いヒゲなどが第一選択になります。
女性にとっては、脇毛やスネ毛など美容的な見地から脱毛を試みるのに適した方法といえるでしょう。
とくに脇毛の処理後は、そったり抜いたりしたのでは得られないような、ツルツルした皮膚を実感できると思います。
レーザー光を用いた脱毛治療は医療行為とされています。
実際にこの施術を受けるときは医師の指示を守ってください。
顔面のシワの原因には、コラーゲン繊維の減少や顔面表情筋の関与、年齢や重力による下垂などが考えられます。
シワには小ジワや中ジワ、大ジワなどの名称がつけられています。
シワに対する治療方法は、フェイスリフトあるいは内視錠を用いた鼻根筋の除去などに加え、表情筋の動きを止めるポッリヌス歯毒素の注射などもあり、さらには各種薬剤を用いたケミカルピーリングもあります。
これらの治療では、有効性やあなたの希望を考えながら術式や薬剤が決まっていきます。
レーザー治療もその一つです。
レーザーには、皮膚表面を蒸散させながら擦過することによって、皮膚がもつ再生機能(タ一ンオーバー)を促進させる効果があります。
ケミカルピーリングにも同様の効果がありますが、これは化学物質(ケミカル)を使った処置です。
し一方、シワの治療で使用するレーザー機椎には、炭酸ガスレーザーとエルビウムレーザーがあります。
日本人に使うのであれば、エルビウムレーザーの効果が炭酸ガスレーザーを上回っていると私は考えています。
よい適用は、卜まぶたに生じる小ジワや唇の縦ジワなどです。
ただ、日本人の皮膚は前処置なしでこれらのレーザーを照射すると、色素沈着が生じる可能性があります。
そのため、レチン・Aやハイドロキノンを用いたスキンケアを少なくとも一カ月、できれば三カ月ほど行ったあとに治療を受ける必要があります。
また、色素沈着を防ぐために、主に温度差を利用して皮膚表面を薄くし、健康な真皮の生成をうながすことを目的とするレーザーも開発されていますが、いまのところその効果は明らかになっていません。
入れ墨にも、日本古来のものからコスメティックタトゥと呼ばれるものまで、実にさまざまなものがあります。
なかには、多くの色素が皮膚内に粗大されていることもあります。
このため、一つのレーザーで対応することは難しく、各種レーザーの反応などもみながら入れ墨の除去が施行されます。
多くのケースでは、エルビウムレーザーを使って皮膚を薄く擦過し、埋人された物質との距離を短くしてから必要なレーザーを照射する方法が効果を発揮しまし。
加齢にともなって生じるシミや老人にも、レーザー治療は効果的に働きます。
これらの色素斑のなかには表在性のものや比較的深部に達しているものなどがあり、症状によって使用されるレーザーは多少異なります。

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